金沢大学 先進総合外科

患者さんへ

手術について_心臓の病気の手術

大動脈弁狭窄症の手術について

大動脈弁は心臓と心臓から拍出された血液がながれる道である上行大動脈との間にあり、一度心臓から拍出された血液が心臓内に逆流しないように弁があります。
通常この弁は3枚の蓋からできていますが、弁が固くなり、狭くなった状態を大動脈弁狭窄症といいます。
これらの病気は心不全の原因となり、長期に放置しますと生命にかかわってきます。

患者さんのライフスタイルに合わせた大動脈弁置換術

大動脈弁置換術は一般的に大動脈弁狭窄症に対して行う手術です。

大動脈弁置換術について
  • 大動脈弁狭窄症では、一般的には大動脈弁置換術が行われる。
  • 固くなったり狭くなったりした弁を置き換える手術。
  • 置き換える弁には、機械弁と生体弁があり、基本的には、高齢者には生体弁、若年者には機械弁が使用される。
  • どの弁を使用するかは、患者さんと相談して決める。

大動脈弁狭窄症では、一般的には大動脈弁置換術が行われます。
使用される人工弁は、生体弁と機械弁があります。
基本的には、高齢者(65歳以上)には生体弁、若年者には機械弁が使用されます。

人工の機械弁は耐久性に優れており長持ちします(通常30年以上)。
しかし、機械弁を使用した場合は血液が固まりにくくなるワーファリンというお薬を飲み続けていただく必要があり、これには出血しやすくなるという不具合が生じます。
一方、ワーファリンを必要としない生体弁(ブタ、ウシのを使っている)については耐久性に欠け、将来再手術が必要となる場合が出てきます。よって出血をどうしても避けたい患者様や高齢の方に対して使用しています。
最終的には、患者様のライフスタイル、併存症を考慮してご本人、ご家族のご意見を尊重し、主治医との話し合いの上、決定いたします。

最近では高齢者や透析患者様の比率が非常に高くなっております。
低左心機能やさまざまな併存症があり、手術が難しい場合もまれではありませんが、当科では心拍動下に行うなど患者様の状態にあわせ、最適な術式を行っております。

手術の流れ

手術時間など

手術の時間は、約3~5時間です。

手術後について
  • 1.集中治療室で術後管理

    手術後はそのまま集中治療室で術後管理を行います。
    通常は手術が終わってしばらくの間は人工呼吸器を使って呼吸調節をします。
    麻酔からしっかり目が覚めて、血圧や脈拍が安定し、手術後の出血が多くないことが確認されました場合、管を抜いてご自分で呼吸をしてもらいます。
    翌日からお水を飲み始め、少しずつ食事をすすめていきます。

  • 2.一般病棟へ移動

    数日間の集中治療室での治療の後、一般病棟へ移ります。
    その後も呼吸練習や歩行練習などのリハビリをすすめます。
    術後の検査ですが、定期的に採血、心電図、レントゲン写真を行ないます。

  • 3.退院は約10~14日で

    順調に経過した場合には、術後10~14日で退院可能となります。
    また手術の結果の評価は、心臓超音波検査、カテーテル検査、CT検査などを患者様の状態によって組み合わせて行います。

手術の費用について

おおよその入院費用(入院期間2~3週間)は、約3,500,000~4,000,000円です。
※実際には高額医療制度が適応されます。