金沢大学 先進総合外科

患者さんへ

手術について_消化器・甲状腺の病気の手術

鼠径ヘルニアの手術

鼠径ヘルニアは手術でしか治す方法がありません。
当科では、患者さんの状態や病態に応じて、従来法と腹腔鏡法を使い分けています。それぞれに利点と欠点があり、それらを十分説明した上で納得頂ける手術法を提供いたします。

鼠径ヘルニア手術の利点と欠点

手術方法による違いをまとめてみました。

  従来法 腹腔鏡法
麻酔方法 局所麻酔 全身麻酔
キズ 5~7cmのキズが1ヶ所 0.5~2cmのキズが3ヶ所
片側の場合 反対側は観察できない 反対側も観察可能・同時手術にも対応できる
両側にある場合 同じキズがもう1ヶ所必要 キズは増えない
術後の飲水 手術当日から可能 原則的には手術翌日から
離床 手術当日から可能 原則的には手術翌日から

それぞれに利点と欠点があることが分かると思います。これらを体調やヘルニアの病状にあわせて使い分けています。おおざっぱな選び方としては、

  • 基本的には腹腔鏡手術
  • 特に両側の患者さんには腹腔鏡手術がおすすめ
  • 全身麻酔が難しい患者さんには局所麻酔による従来法がおすすめ
    (超高齢、合併症が多い、呼吸機能が弱い、など)

となりますが、最終的な術式の選択については個別に相談して決めていきましょう。

腹腔鏡手術とは

腹腔鏡手術とは、お腹に1cm程の穴を数カ所あけて、腹腔鏡と呼ばれる高解像度のカメラを挿入し、専用の器具を用いて手術をする方法です。腹腔鏡手術では手術でできる傷が小さいというメリットがあります。しかし、腹腔鏡手術では、従来法と比べると高い技術が要求されます。
当科では日本内視鏡外科学会技術認定を取得した経験豊富なスタッフにより安全・確実な腹腔鏡手術を行っています。

手術の流れ

手術時間など

従来法は約1時間、腹腔鏡法は約1.5時間かかります。両側にある場合は1.5~2倍の時間がかかります。
出血量は少量(10ml程度)で、輸血が必要となることはまずありません。

手術後について
1.術後管理

手術や麻酔による体への影響を確認します。また、キズの具合を確認します。

2.手術後の過ごし方

局所麻酔であれば手術当日から、全身麻酔であれば手術翌日から歩行可能です。経口摂取も同様です。

3.退院は約2~3日で

術後2~3日で退院される方がほとんどです。早期退院をご希望される方は、術後経過によっては手術翌日の退院にも対応いたします。
長めの入院をご希望される方も時にいらっしゃいますが、大学病院は重症の患者さんを受け入れる役割を任されているため、病床が満床となりましたらお元気な方から退院をお願いすることになります。ご協力のほどをお願い致します。
なお、術後の経過が思わしくない方に早期退院を強要することは決してありませんのでご安心下さい。